こたつを原因とする火災は全国で過去5年間で29件起き、4人の死者が出ています。 布類などの可燃物がヒーターに接触する「ゼロ距離火災」で発火する恐れがあります。

死亡火災や拡大被害も

18年度を除いて毎年1人ずつ死者が出ています。製品の焼損にとどまらず、周辺や建物に延焼するなどした「拡大被害」は計20件に上っています。 月別ではやはり冬場が多く、12月が7件、1、4月がそれぞれ5件ずつとなっています。

可燃物が接触

「製品の不具合など」と「誤使用・不注意」が6件ずつで続き、「経年劣化」も1件ありました。 発火の原因は、誤使用・不注意では「可燃物が放射熱で加熱・接触」が3件と最も多く、「電気コードが断線・ショート」が2件、「電源プラグ周辺が接触不良などで異常発熱」が1件でした。

布団をこたつの中に押し込んだら……

大阪府で2019年1月、60歳代の男性がこたつ布団をこたつの中に押し込んだため、布団がこたつ内のヒーター部に接触し、布団を焼損しました。 取扱説明書には「布団をこたつの中に押し込んで使用しない」と記載されていました。 福井県では同年12月、こたつの電源コード部を燃焼する火災が発生。 原因は、使用者がこたつを保管する際に電源コードをヒーター部に巻き付けていたため、内部の芯線が断線し、スパークしたとみられます。 こちらも取扱説明書に「コードをねじったり、無理に引っ張ったりしない」と書かれていました。

NITEが注意喚起する6ポイント

NITEが呼びかける6つの注意ポイントを次のとおりです。

NITEは「火を使用していないため、可燃物を近づけることに関して火災の危機意識が薄れている」と指摘。 担当者は「こたつ布団や座布団が内部のヒーターと接触して火災になる。死者も出ており、一歩間違えたら大きな火災になったケースもあるので、適切に使用してほしい」と話しています。

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